2月号で掲載した、障がい児(者)の兄弟姉妹である『きょうだい児』について、色々な反響を頂きました。その中で届いた1通のメール。それは、水戸を中心に茨城できょうだい児の輪をつなげようとする方からでした。

 中心となって活動しているのは、実際にきょうだい児の方たち。その中のお1人、知的障がいの姉を持ち、今は特別支援学校の教諭をしている彩子さんに話しを聞きました。彩子さん姉妹は、同じ学校には行かなかったものの、子供会や習い事に一緒に通っていました。しかし、子どもの感性は素直で時に残酷なもの。当時は障がいに対しての理解が不十分だったこともあり、自分の思いやお姉さんのことを、同級生や学校の先生にうまく伝えることは出来ませんでした。また、ご両親にその思いを伝えても、親の視点、きょうだいの視点という立場の違いから、お姉さんへの思いには少し違いがあることを感じたそうです。

 自分が子どもの時に感じた思いや似たような思いを、今のきょうだい児もしているのだろうか…。そう思った彩子さんは、障がいを持つ児童生徒だけでなく、そのきょうだいへ何かできないかと考え続けてきました。

 これまでは、学会や他県のきょうだい児講習会で講演をしてきましたが、今後は茨城できょうだい児同士集い、親睦を図って思いを伝え合いたい願い支援会を発足。活動としては、地域のきょうだい児と一緒にレクレーションや食事会、情報交換会を計画しているそうです。

 お互いの思いに共感できたり一緒に乗り越えることで、自分の居場所を見つけたり、仲間の存在に気づいてほしいという彩子さん。きょうだい児として生まれて来たことには、必ず困難だけでなく幸福がある。つらいことだけでなく楽しいことも沢山共有できる場にしていきたという思いは、きっと多くの方に届くと思います。同じ境遇で悩んでいる方は、ぜひ問い合わせてみて下さい。

 《問い合わせ先》仮)茨城きょうだい児支援会 saisaisaihaihaihai@yahoo.co.jp