今年の初め、私がたてた大士の2012年の目標は『お箸・トイレ・ボタン』この3つでした。

一般的にこれらが出来るようになるのは、だいたい2~3才くらい。ダウン症は成長がゆっくりのため、色々なことが出来るようになるのは健常児よりも1、2年遅れだと言われています。

大士の場合、お箸については専門の先生に食事の様子を見てもらった結果、今使うとうまく口に運べず、かきこみ食べになるので、もう少しスプーンとフォークを上手に使えるまで、あせらずに待ちましょうとアドバイスを頂きました。これに私も納得。現在もスプーンとフォークを使い、毎回の食事で地道な努力を…。

トイレについては、11月に入りようやくトレーニングが始まりました。まだまだスタートラインに立ったばかりですが、私たちにとっては大きな一歩。先にトレーニングが始まった2才の妹とどっちが先にとれるかなぁ…。

そして最後に、今一番頑張っているのがボタンの練習。大士は指先を使った細かい作業が苦手なため、着ながら覚えるのではなく、まずはしくみを理解するためにテーブルに置き、ボタンの練習をするのが毎日の日課になっています。

そんな中、教えるのに力が入り私の口から出てきてしまうのは、ため息と“どうして出来ないの!?”と、言ってはいけない一言。言っちゃダメだってわかってはいるものの、教えたわけでもなくボタンをはめていく妹の隣でなかなか出来ない大士を見ていると、ついつい言ってしまいます。毎日頑張ってるのに本当にゴメンね。

大士の姿に変化が見られたのは、ボタンの練習を日課にしてから1週間後。今までは仕方なくやっている感じでしたが、自分で洋服を出すようになりました。見ていると、時間はかかる不器用な手先だけど私が手を貸さなくても1人で出来るようになっていました。

失敗を繰り返しながらもボタンをひとつひとつはめてきた小さな積み重ねが、大士にとって大きな自信となり、成長へとつながったこの姿。

毎日反省しっぱなしの私は、ひたむきな大士の姿にもう一度『あせらず、くらべず、あきらめず』を胸に誓いました。