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Vol.5

「休診って、どこ行ってるんですか!?」「すみません、学会です・・・」

連休も終わったばかりで、まだ外来も混む5月の第3週、私たち整形外科医にとって一番大きな学会があります。日本整形外科学会・学術総会。今年は神戸で、4日間でした。
学会とは、診断や治療のガイドラインを作ったり、専門医を認定したりと、その科の要となる団体。労働組合が禁止されている我々医師にとっては、厚労省などに意見を提出する代表でもあります。出張で行くのはその集会で、様々な講演を聴いて最新の知識を得たり、研究成果を発表したりします。
昔は、学会と称してゴルフに行っていた医者もいると聞きますが、今はそうもしていられません。専門医の資格を維持するには、一定期間内に規定数の単位を取る必要があります。具体的には、学会に行って講演を聴くことです。昔は必要単位数も少なく、関心のある講演だけ聴いていれば良かったのですが、今は必要単位数も大幅に増え、また整形外科をいくつかの分野に分けて、その分野ごとにまんべんなく講演を聴かなければなりません。
というわけで、行きたくなくても学会に参加しなければなりません。外来や手術も、この前後は調整が大変。整形外科では全国的な現象ですから、くれぐれもこの時期にケガをされないように・・・。
私自身は、学会というとあまりいい思い出はありません。
学会好きな先生のところで研修していた時は、「この講演を聞いてくるように」とプログラムを渡され、休日にわざわざ遠方まで自腹で行って、その先生が興味のある講演を朝から晩まで聴き、眠くても必死でメモを取っていました。帰ってからレポートにまとめて、週明けに報告するためです。
また、「君の名前で発表を申し込んでおいたから」攻撃を年に数回受けました。淡路大震災の救護活動の時、プレハブの仮設診療所で1週間寝泊まりしたら大風邪を引いてしまい、月曜に帰ってきたら、「今週土曜の学会発表の準備は出来てるの?」と初めて言われ、大慌ての不眠不休で準備したことも。
学会発表は無事終わったのに、帰りの新幹線を間違えて、新横浜に停まらずに浜松まで行ってしまい、ホームで始発電車を待って翌朝帰ったことも・・・。
聞きたくない話を聞かされることもあります。今回、我々の勤務実態に関する講演がありました。勤務医の残業時間は、一般企業の2倍、過労死の危険がある残業時間の2倍だそうです。その分、給料も2倍・・・ではなく、同じ年齢のテレビ局職員の方が高いようです。さらに今後、団塊の世代退職後は、整形外科医一人当たり2000人の老人を受け持つ計算だそうです。どうも、長生き出来そうにありませんね・・・。

Sakurasaku診療所
小指と薬指がしびれる病気、肘部管症候群
前回お話した手根管症候群とは反対に、小指と薬指がしびれる病気で、こちらは男性に多いです。 肘の小指よりの所にある尺骨神経は、肘をつくと圧迫されやすいので、しょっちゅう肘をつく方に起きやすい病気です。また、子供の頃の肘の骨折や、関節の年齢による変形、関節リウマチなどでも起きます。 症状は、小指や薬指がしびれる、手の甲の筋肉が痩せてきて、手の使い勝手が悪くなる、肘の小指よりの辺を軽くたたくと指先に響くなどです。肘の動く範囲が制限されていることも多いですが、運動制限は徐々に起こるので、指摘されるまであまり不自由を感じず、気づかない人もいます。 治療は、症状が軽い場合には内服、注射などもありますが、一般に進行性の病気であるため、手術が必要になることが多いです。あまりに症状が進行してしまうと、手術をしてももはや回復が困難な場合もありますので、注意が必要です。
よくある質問
他にも小指や薬指がしびれる病気はありますか?
頸椎疾患や糖尿病などがあります。
どんな検査をするのですか?
レントゲンや神経伝導速度などを検査します。
手術はどんなことをするのですか?
肘の内側の骨を一部削ったり、神経の癒着を剥離したりします。

2007-SAKURASAKU Life 7月号掲載

くらっし~先生こと・・・
水戸赤十字病院第一整形外科部長
倉茂聡徳 先生

  • 日本整形外科学会
    (専門医、脊椎脊髄病医、認定リウマチ医)
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日赤病院
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