Dr.Classyのかってに!ドクターズチェック

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Vol.6

「冷湿布と温湿布、どっちがいいんですか?」「どっちでもいいんです。」

私は、タイトルにあるような質問をされた時に、「どっちでもいいんです。あなたが気持ちいいと感じる方を使ってください」とお答えしています。
「ケガをした時には冷やしなさいと言われるのだから、冷湿布がいいのでは?」と聞いてくる方は非常に多いです。まず、ケガをしたばかりの時に冷やすのは、一般に良いことです。でも、冷湿布では冷えません。今の湿布には消炎鎮痛剤が含まれていて、それが皮膚から中に入って効く、という仕組み。冷たく感じたり温かく感じたりするのは、おまけのようなもの。冷湿布には、スーッとする成分や多少の水分が含まれているので冷たく感じるだけで、すぐ温まってしまいます。実際に冷やそうと思うのなら、氷をビニール袋に入れたものを患部に当てた方が、確実に冷えます。お疑いの方は、ビール瓶に冷湿布を貼ってみてください、冷えませんから。(良い子のみなさんは、夏休みの自由研究で真似をしないように。ビールが湿布臭くなって、お父さんに怒られますよ?)
また、「冬は寒いし冷え症だから、温湿布がいいのでは?」と聞いてくる方もいらっしゃいます。でも、温湿布では本当は温まりません。カラシの成分が入っていて、皮膚を刺激するので温かく感じるだけです。むしろ、皮膚を刺激するせいか、かぶれる人が多いようです。冷湿布と同様、消炎鎮痛剤が含まれており、それによる除痛効果はあります。
ただ、湿布の効果としては、精神的なものもあるようなので、冷たく感じる、温かく感じるという機能を否定しているわけではありません。例えば、ここまで読んできた方は、お子さんが発熱した時に額に貼る物、あれも本当に冷えるわけではなさそうだと思うでしょう?病院では、体温を下げる場合、脇の下など太い動脈が走っている所を重点的に氷で冷やします。それなのに、額に湿布を貼っただけで体温が下がるとは、とうてい思えませんよね?むしろ、ヒンヤリして気持ちいい、お母さんが手当をしてくれた、という安心感が大きいのではないかと思います。
昨年だったか、NHKの「ためしてガッテン」という番組でも、サーモグラフィーという皮膚温が測定できる機械を使って、湿布を貼った所の体温は変わらなかったと実証していました。昔から整形外科医にとっては常識であるこんな話が、ごく最近になって新発見のように健康番組で取り上げられたり、未だに誤解されている方が多いというのは、私たち整形外科医が啓蒙を怠ってきたことも原因の一つだと思います。

Sakurasaku診療所
女性に多い膝の痛み、変形性膝関節症
65歳以上の日本人女性のうち、3人に1人がこの病気だと言われています。膝の軟骨が減ってきたことが原因です。 主に膝の内側に、立ったり座ったりする時や歩き出しの痛みがあり、歩き始めると痛みが薄れる、正座がしづらくなった、水がたまる等がよくある症状です。悪化すると、O脚になり、夜や安静時も痛く、膝が固くなってしまいます。 治療は、体重を減らす、太ももの筋肉を鍛える、鎮痛剤の内服や外用、ヒアルロン酸の注射、足底板や杖の使用などですが、こういった治療を行っても痛みで困る場合には、手術を行います。手術にはいくつかの種類がありますが、人工膝関節置換術がよく行われています。 (*誌面の都合上、一般的な説明をしています。病状等に応じて治療法が異なる場合もありますので、まずは主治医とご相談下さい。)
よくある質問
他にも膝が痛くなる病気はありますか?
リウマチや半月板損傷など、たくさんあります。病気に合った治療が大切です。
水を抜くとクセになる?
水は原因でなく結果です。いくら水を抜いてもまた貯まるので、そのように誤解されるようです。
サプリメントは効きますか?
まだ科学的には効果が確認されていません。

2007-SAKURASAKU Life 8月号掲載

くらっし~先生こと・・・
水戸赤十字病院第一整形外科部長
倉茂聡徳 先生

  • 日本整形外科学会
    (専門医、脊椎脊髄病医、認定リウマチ医)
  • 日本足の外科学会
  • 日本交通医学会
  • 日本靴医学会
  • 日本フットケア学会

日赤病院
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