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Vol.9

旅行に行くんですけど、空港の金属探知機に引っ掛かりませんか?

整形外科で手術をする場合、体内に金属を残すことが多いです。骨折部を固定するのに、ワイヤーやスクリュー、プレート、髄内釘などをよく使っています。要するに、針金やネジ、板や棒ですね。また、病気やケガで関節が壊れてしまった方には、人工関節に置き換える手術もよく行っています。部位としては、膝や股関節が多いです。これらの材料に主に使われているのは、ステンレスやチタンなどの金属です。
今年のアメリカの論文では、同時多発テロ事件後、空港の金属探知機の感度が高くなり、以前よりも検査に引っ掛かりやすくなった、とありました。人工股関節は100%、人工膝関節も90%が引っ掛かるそうです。骨折部を固定した髄内釘やワイヤー、脊椎手術に使われた金具は引っ掛かりにくいようです。体の芯にあるからでしょうか?また、磁石にくっつかないはずのチタンの方が、ステンレスよりも検査に引っ掛かりやすいそうです。金属探知機の原理はよく知りませんが、何故でしょうね?
以前から、「旅行に行くので、金属が入っているという証明に、診断書やレントゲン写真のコピーが欲しい」とおっしゃる方が時々いました。最近では、携帯電話のデジカメで、ご自身のレントゲン写真を撮っていく患者さんも増えましたが、それで検査は大丈夫だったのでしょうか?
そこで、皆さんのために(本当は自分の興味で?)、大手航空会社(JAL、ANA)にメールで問い合わせてみました。まだJALからは返事が届いていませんが、ANAからは、「金属が入っている、具体的な部位や範囲がわかるように明記した証明書などを、事前に保安検査の係員に提示していただければけっこうです」という内容の回答をいただきました。
金属が入っていて、これから飛行機で旅行に行く予定がある方は、心配なら主治医の先生とご相談の上、金属を抜いてもらうか診断書を書いてもらうと安心だと思います。
たまに、「外国に行くので、英語(または原地の言葉!)で診断書を書いてください」という方がいて、これが一番困ります。英語は、読むのはできますが、書いたり話したりはどうも苦手で・・・。ましてや、それ以外の言語だとお手上げです。その場合は、せめてデジカメで写真を撮っていっていただきましょう・・・。

Sakurasaku診療所
手を使う女性に多いバネ指

女性に多く、典型的な場合だと、朝起きたときに指が曲がっていて伸ばすことができず、力を入れたり反対の手で引っ張ると、ポキッと音がして伸びるようになる、という症状です。まだ軽い場合には、ここまでの症状は出ていないこともありますが、指の付け根の手の平側が痛く、たまに第2関節が痛いとおっしゃって受診される方もいます。

病気の原因は腱鞘炎です。屈筋腱という、指を曲げるスジが、腱鞘というトンネルの中を通っているのですが、指の使い過ぎなどでここが腫れると、通りが悪くなって引っ掛かってしまうのです。

治療としては、消炎鎮痛剤の入った外用薬を処方しますが、改善しない場合には注射や手術を行います。

(*誌面の都合上、一般的な説明をしています。病状等に応じて治療法が異なる場合もありますので、まずは主治医とご相談下さい。)

よくある質問
似た症状で、他の病気はありますか?
手術で開けてみたら、ガングリオンという腫瘤が見つかったり、レントゲンで骨腫瘍が見つかることがあります。
注射で治りますか?
懸濁性ステロイド剤がよく効きますが、感染に注意が必要です。
どんな手術をするのですか?
局所麻酔で腱鞘を切開します。日帰り手術です。(小児の場合は全身麻酔のため、入院が必要です)

2008-SAKURASAKU Life 1月号掲載

くらっし~先生こと・・・
水戸赤十字病院第一整形外科部長
倉茂聡徳 先生

  • 日本整形外科学会
    (専門医、脊椎脊髄病医、認定リウマチ医)
  • 日本足の外科学会
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  • 日本フットケア学会

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